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【起業の原点をたずねて】デリチュース

2015年08月31日


お客さんの喜び、作る喜びのために
どこにもないおいしさを追求し続ける


デリチュース
Chef 長岡 末治さん


看板商品でもある“デリチュース”は、「こんなチーズケーキは初めて! 」と食べた人に感動を呼ぶ逸品だ。「一日一個のりんごは医者を遠ざけると言うでしょう?おいしくて健康にいいものを作りたくて」とオーナーシェフの長岡さん。ものづくりが得意で、負けず嫌いな青年が歩んで来たお菓子づくりのストーリーとは…。

知識も経験もゼロからスタート
ホテル時代の厳しい道のり
 
 ホテルでパティシエの修業を始めたのは、23歳の時だった。徳島の裕福な家に生まれながら、独立心が強く、中学卒業後すぐに働き出した長岡さんは、すでに社会人8年目。パティシエとは無縁の業種だった為、お菓子づくりの知識も技術もゼロからのスタートだった。周りは専門学校を出て調理師免許を持った若者ばかり。最初は仕事ももらえなかったという。「年下の同僚から怒鳴られたりしましたね。でも、人の何倍も働いて体で覚えないと仕方ない。負けず嫌いですから、食らいついて技術を身につけていきました」と長岡さん。誰よりも早く出勤して掃除をし、誰よりも遅くに帰る。常に「自分の店だと思って働く」というスタンスで自らを追い込み猛勉強。次に勤めたホテルでは、入社後わずか1年でシェフパティシエを任された。目が回るほど忙しいが、十分な収入は得られる。しかし、10年後を見据えると、どこか物足りなさを感じていた。「自分が作りたいお菓子を作れればそれでよかったんです。でも、ホテルでは材料費や人件費などの制約が多くて、だんだんそれができなくなってきました」。
 おいしいケーキがもたらすお客さんの喜び、そして作る喜びを求めて、47歳にして独立を決心した。「デリチュース」オープンは2002年2月22日。常に2番手にいて、1番を目指し続けるという想いが込められている。

60年間、出会った全ての人達に
ありがとうと感謝を込めて

 いざオープンすると、採算を度外視した素材や接客、投資にコストがかさみ、開店資金の借金を返済するだけで精一杯。毎日20時間も働いたが、3年目で資金は底をつき、ひどい関節リウマチにも襲われる。まさにどん底だ。「それでも店をつぶすわけにはいきません。借金があるから逃げ道がないし、こうなる覚悟もしていました」。不動の精神、そして何より、自分のケーキをお客さんに食べてほしいという願いが店を継続させ、4年目にようやく黒字に転換した。とはいえ、経営は依然厳しい。そんな中で訪れた店舗の移転拡大のチャンスは、天から降ってきたような話だった。近くの老人ホームにケーキを届ける際は、自ら切り分けて一つひとつにフルーツを添え、皿盛りで提供していた長岡さん。「人間関係を大切にすることで、ホームの地主様が、新しい土地と店舗を提供してくださり、開業できました。ありえない話ですよ。本当に感謝です」。  

 2008年、震える気持ちでオープンさせた新店舗は、吹き抜け天井のカフェと広々とした厨房を備えた、お客さんにも作り手にも贅沢な空間。「人と同じことはやりたくないんです。どこにでもあるもの、しかしどこにもないものを作りたい」。その言葉の意味は、店名を冠したケーキ「デリチュース」が物語っている。どのケーキ屋にもあるチーズケーキ、しかし、その美味しさは想像を超える。チーズにはチーズの王様と呼ばれる「ブリー・ド・モー」を使用。「節約して儲けるのではなく、無駄をしながら夢を育む。その夢を買ってくださるお客様が集まって、経営が成り立っているんです」。何より大切なのは商品であり、お客さんに接する人間だと言う長岡さん。愚直なまでの経営スタイルが、誰にも真似できない価値を生み出している。


千里阪急ホテル時代は、その当時、土日祝には1日10組くらい婚礼があったそう。大きな装飾ケーキ(ウエディングケーキ)は、技術と体力、根気が必要だったが、強い向上心を持った長岡さんは積極的に製作に取り組んで、高い技術を身につけていった。

【Profile】
ながおか すえはる
1955年徳島県生まれ。1978年「千里阪急ホテル」で、パティシエの修業を始める。7年後の1985年「守口プリンスホテル」に移り、翌年シェフパティシエに就任。以降16年間在任。その後独立し、2002年2月に大阪府箕面市に「デリチュース」を開店。2008年10月に現所在地に移転。ほかJR大阪駅とルクアイーレ、シンガポールにも出店。

箕面本店でコーヒーや紅茶と一緒に注文すると、フルーツも盛りつけてくれる。

デリチュース箕面本店
りんごをあしらったロゴとりんごの木の絵がお出迎えする店内。生菓子や焼き菓子など豊富なアイテムが揃う。季節の花々に囲まれたテラスに8席、店内に12席のカフェスペースもあり、ショーケースのケーキを皿盛りで味わうことができる。

箕面市小野原西6-14-22
TEL.072-729-1222
営/10 時~ 20 時 
毎週火曜定休(祝日の場合は営業)
http://www.delicius.jp/

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Posted by 北摂・阪神の情報紙シティライフ at 15:49 │起業の原点をたずねて
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