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【起業の原点をたずねて】株式会社 いづよね

2015年02月01日


命を助けてもらった恩返しに、
茶碗一杯のご飯で世界中を笑顔にしたい

【起業の原点をたずねて】株式会社 いづよね
株式会社 いづよね
代表取締役 川崎 恭雄さん


30キロの米袋を軽々と持ち上げ、底抜けの明るい笑顔を見せてくれるのは、創業126年の老舗米屋「いづよね」の四代目店主である川崎さん。店内の黒板には、“お米であなたを笑顔にしたい”の文字。それは単なるキャッチコピーではなく、川崎さんの心からの言葉だ。「気持ちは二次創業でした」と語る、そこに込められた熱い想いとは。

震災、経営不振、大病…
次々と降り掛かる困難
 
 川崎さんは高校卒業後、会社員を経て19歳で「いづよね」を手伝いはじめた。もとは配達専門だった店を、阪神淡路大震災後の客の減少をきっかけに酒類のディスカウントショップに転換。「接客が好きなので、お客さんと会話したり、アンケートハガキを送ったり、一人ひとりを名前で呼ぶ関係を大切にしました」と川崎さん。店は繁昌したものの、その後の酒類販売の規制緩和により、大手スーパーで値引きが始まり、個人商店は価格で大きな差をつけられてしまう。「それでも、これまで築いてきた信頼関係があるので、お客さんは離れないだろうと思っていたんです。ところが3年でお客さんが激減しました。心がボキッと折れて、何年かは現実逃避していましたね」。店を立て直す策がないまま数年が過ぎ、経営はいよいよ行き詰まった。さらに追い打ちをかけるように、ある朝突然、川崎さんを高熱と激痛が襲う。緊急入院して判明した病名は、化膿性脊椎炎。「背骨にばい菌が入って、よくて下半身不随、最悪の場合は命を落とす病気です。寝たきりになり、強い薬も効かなくなってきて、このままでは危ないという状態でした。でも、主治医の先生に〝最後に菌を倒すのは薬ではなくて自分の免疫力〞と言われハッとしました」。当時川崎さんは32歳。若い命を救ったのは、他でもないお米だった。


お米を楽しんでほしい、と
人生をかけて米屋を変身

 「免疫力をあげるには玄米がいいらしいんです。それで、病院食をやめて毎日玄米のおにぎりばかりを食べました。すると2週間後には炎症反応が下がりだして、1ヶ月で正常な数値に戻ったんです。もうダメかと思われていた人間が、2ヶ月後には自分の足で退院できたんですよ」。それは、医者も驚く奇跡のような出来事だった。「米屋の息子が米に命を救われるなんて。この幸せを自分だけのものにしてはいけない、皆さんにお米のすばらしさを伝えることが天命だと感じました」。川崎さんは、それまでの店舗形態を一新した。酒類の販売を減らし、若いお母さんにも買いやすいブランドや価格帯のお米数十種を揃え、店内はまるでお米のミュージアム。いろんな味を楽しめるよう、30キロ単位でお米を購入し、毎月10キロごとに好きな銘柄を精米したてで持ち帰るシステムもあり、お店はたちまち人気店に。「減農薬、無農薬、産地やお米の固さなどもお好みで選べます。とにかくお米を楽しんでほしくて。おかずが質素でも、お米がおいしければ食卓は笑顔になります。食卓が笑顔なら家庭が、家庭が笑顔なら社会が笑顔になるはず。今すぐは無理でも、50年後、100年後の日本を笑顔にしたい。これが僕の、お米への恩返しです」。『5つ星お米マイスター』認定も取得し、お米の炊きくらべセミナーを開催、全国の農家にも自ら出向くなど、おいしいお米を届けるための労力は惜しまない。「僕一人では何十年もかかりますが、全国のお米屋さんが同じことを思ってくれたら、あっという間に日本中が笑顔になれます。そのために、お米屋さんにも自分の想いを伝えています。お米に救われた命を使って、人生をかけてやり遂げたいですね」と川崎さん。〞世界で一番笑顔になれるお米屋さん〞を看板に掲げ、自らが笑顔で日本中を駆け回っている。

【起業の原点をたずねて】株式会社 いづよね
最新の精米機を導入。玄米から3分搗き、7分搗きなど、お好みに合わせて分搗き米(ぶづきまい)にすることも。

【Profile】
かわさき やすお
1973年神戸市生まれ。高校卒業後サラリーマンを経て、19歳で家業である配達専門の米屋「いづよね」従事。1996年酒類のディスカウントショップを開店。2006年化膿性脊椎炎を煩い入院するが2ヶ月後奇跡的に退院。お米のすばらしさを伝えるために業務転換を行い、セミナー開催など精力的に活動中。2012年株式会社いづよね代表取締役就任。五つ星お米マイスター。
生産者とのつながりも大切にしている。
【起業の原点をたずねて】株式会社 いづよね

笑顔の米屋 いづよね
阪神電車「石屋川」駅から神戸方面に向かった高架下にある同店。一つひとつのお米に丁寧な説明書きがあり、スタッフや川崎さんが米選びのアドバイスをしてくれる。店頭にはコイン精米機も。「日本の将来を担う子どもたちにこそ、おいしいお米をいっぱい食べてほしい」と川崎さん。熱いメッセージは“facebook”でも発信中!
【起業の原点をたずねて】株式会社 いづよね

神戸市東灘区御影塚町2-24
TEL.078-821-2502
営/10 時~18 時半 木曜・第3 水曜定休

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Posted by 北摂・阪神の情報紙シティライフ at 10:00 │起業の原点をたずねて
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