ブログを始める

最新ニュース

【起業の原点をたずねて】SERENDIP OF ASHIYA

2015年07月03日


アジアの伝統技術を日本につなげ、
作り手と買い手に幸せを届けたい

【起業の原点をたずねて】SERENDIP OF ASHIYA
SERENDIP OF ASHIYA
株式会社創和管理 国際事業部
マネージャー 堀 志帆さん


陽の光を受けるとより鮮やかに、手織り独特の風合いが際立つビビッドな色の布地や雑貨たち。セレンディップの店内に並ぶ数々の商品は、マネージャーの堀さんがアジアと日本を何度も行き来してようやく生まれた。「フェアトレード」と「エシカル」をキーワードに、人と環境のため奔走する堀さんの想いとは…。

目の当たりにした貧困
女性に生きがいとなる仕事を
 
 大学を卒業後、カナダに2年半留学した堀さん。帰国後、海外に関わるビジネスがしたいとの想いから建機や繊維の企業に入社し、輸出入のノウハウを学んだ。  

 2009年、堀さんは日本青年会議所が企画するカンボジア研修に参加した。そこで目にしたのは、ミサンガを作り、お土産として観光客に売る少女たち。「彼女たちは働くのが大好き。作ったものを売ってお金がもらえるのは素晴らしい、と言っていました。でも、仕事はほとんどありません。仕事で稼ぐという当然のことをするチャンスがないんです」。日本のボランティア団体が建設した学校は、運営する資金がなく放置されていた。目の当たりにした現実に衝撃を受ける堀さん。「現状を打破するために、私にできることは何か…。地場産業を活かした製品を輸出すれば経済が自立するのではと考えました」。

 勉強するうちにフェアトレードを知り、インド、ネパールなどの生産団体を訪問した。堀さんはそこで、各国の伝統である優しい風合いの生地に出会う。創り手は、貧しいながらも森の中で生き生きと織物を織る女性たち。彼女たちにとっての仕事の大切さを痛感した。「特に、日本での流通が少ないスリランカの手織り生地に惹かれました。信頼関係を構築して一緒に商品づくりを足を運んで一緒にやってくださいとお願いしました」。孤軍奮闘の末、2年の準備期間を経て商品化が実現。2014年10月、セレンディップ芦屋がオープンした。 

人・環境・社会に優しい
「エシカル」な商品づくり

 店内では、堀さんが企画・デザインし、現地の生産者が織り上げたショールやバッグ、クロスなど様々な雑貨を販売している。全ての商品のベースにある理念は「エシカル」だ。それは、人・環境・社会に優しく、作り手も買い手も幸せになれる商品づくりを追求すること。「CSRは、メインの仕事をしながら誰かを手助けしていく取り組み。でも、それ自体がビジネスモデルならもっと素敵だと思ったんです」。現地の生産パートナーの団体には、フェアトレード機関から、生産者へ支払う対価や生産工程に常にチェックが入る。「糸を染めた後の染料は、バイオ技術で分解してから排水します。現地に住む人の環境を汚しては本末顛倒ですから」。とはいえ堀さんは、フェアトレード商品であることを販売の軸にはしない。大切なのは、お客さんに商品を気に入ってもらうこと。だからこそ品質にはこだわる。生地は、先染めした糸を機織り機に縦にかけ、横糸の色を変えながら柄を表現するスリランカの伝統的な技で織る。美しい玉虫色とシルクのような柔らかな肌触りが特徴だ。手織りならではの風合いも味だが、日本人の厳しい目にかなう品質も求められる。「ここが現地の人には理解しにくいようで、デザインのズレや縫製の傷も、スリランカスタイルだと言われます」と苦笑。それでも、最高の商品をつくるためには、意志を伝え続けていくしかない。「事業は、やっと今ゼロに到達したところ。継続していくことが大事なので、多くの人に見てもらう機会をつくって、商品の良さを分かってもらいたい。そして、オーダー数を増やして現地の人の仕事につなげたいです」。国境を超えて幸せを届けるため、堀さんの挑戦が続く。

【起業の原点をたずねて】SERENDIP OF ASHIYA
機を織るスリランカの女性。

【Profile】
ほり しほ
1977年茨木市生まれ。大学卒業後、カナダのバンクーバーコミュニティカレッジに2年半留学。帰国後は会社員として勤務。2009年のカンボジア研修をきっかけにフェアトレードに関心を持つ。退職後、家業である株式会社創和管理に国際事業部を新設し、そのメイン事業として2014年10月にセレンディップ芦屋を設立。世界フェアトレード機関認証商品の企画・輸入・販売を行う。
【起業の原点をたずねて】SERENDIP OF ASHIYA
ネパールの生産パートナーの皆さんと

SERENDIP OF ASHIYA
(セレンディップ オブ 芦屋)

セレンディップとは「偶然の幸せ」という意味。デザイン性や素材に魅かれて偶然手に取った商品が、その人の毎日を色鮮やかにしたり、色とりどりのテキスタイル(生地) のように、ものづくりに関わる全ての人々が自分の色を鮮やかに輝かせることが同ショップの使命だと言う。こちらの芦屋のショップ以外にも、不定期ではあるが、お声がかかれば、梅田や難波の百貨店に出店しており、人気を博している。スリランカの他、ネパールやカンボジアの生地を使った商品も扱っている。
【起業の原点をたずねて】SERENDIP OF ASHIYA

芦屋市西芦屋町6-7 セレンディップ芦屋1F
TEL.0797-35-0918 
営/ 11 時~17 時半 月曜・火曜定休
TEL.0797-35-0918 
http://serendip-jp.com/

同じカテゴリー(起業の原点をたずねて)の記事画像
【起業の原点をたずねて】デリチュース
【起業の原点をたずねて】ファインメディコム株式会社
【起業の原点をたずねて】株式会社ふわふわ
【起業の原点をたずねて】株式会社ディーシーエス
【起業の原点をたずねて】株式会社 丸十
【起業の原点をたずねて】株式会社 全国介護タクシー協会
同じカテゴリー(起業の原点をたずねて)の記事
 【起業の原点をたずねて】デリチュース (2015-08-31 15:49)
 【起業の原点をたずねて】ファインメディコム株式会社 (2015-08-31 15:49)
 【起業の原点をたずねて】株式会社ふわふわ (2015-08-01 10:00)
 【起業の原点をたずねて】株式会社ディーシーエス (2015-08-01 10:00)
 【起業の原点をたずねて】株式会社 丸十 (2015-07-03 09:09)
 【起業の原点をたずねて】株式会社 全国介護タクシー協会 (2015-06-01 11:05)




Posted by 北摂・阪神の情報紙シティライフ at 09:08 │起業の原点をたずねて
この記事へのコメント